tsukitnskの本棚

令嬢系中心にTLやラノベを読んでいるブログ

読書

「ざまぁ」で敵の頭を下げさせるのではなく、自分が高みを目指し続ける誇り高いヒロイン

面白いというか、フィクションを読む気持ちよさや醍醐味を感じられる。作者さんの他の作品もなのだが、いわゆる「ざまぁ系」の構造に似ているお話作りであっても「ざまぁ」ではない。というところがファンとして推したいポイントである。

最後まで結末が見えないが、そこはかとないユーモアもあり一気に読んでしまう

オーレリアは「二人目の夫」ランベルトを恐ろしい巨人のような人間だと思っていた。だが、彼は自分のことを透明人間だという。オーレリアも、ある意味ではずっと、透明人間だったのかもしれない。自分の生き方にどう色を付けようとしても、彼女以外の人間に…

すべてが焼き尽くされた野原にいつか咲くかもしれない 希望の物語

"型"で言えば、「君を愛することはない」×「魅了」。だが、このお話には、魅了でお約束な男爵令嬢も、それに騙される王子や貴族令息も、断罪ざまぁする令嬢も出てこない。ヒロインはその事件を知ってはいるが、当事者ではなかった人間だった。

ラブストーリーと友情の両方を楽しめ、涙する

異なったバックボーンを持つので、それぞれの考え方や性格、行動は全く違う。だが、それ故に互いが互いのために起こした行動が道を切り開いていくことになる。ヒロインふたり分のラブストーリーも堪能しつつ、友情が築かれていく過程を見守れる、なんという…

前世の未練と現世の溺愛の幸せな融合

義姉を手に入れる為なら何でもやってしまうことから作中でヤンデレとも形容されるアロイスだが、推しに執着するあまりに農業改革に乗り出すユリアナもなかなかのものだと思う。おまけに、前世では実践に活かすことのできなかった卒論もしっかり活用。前世の…

"普通"が強い愛の言葉になる幼馴染の絆

ふたりの想いはすれ違ったままなのに、読者はセレイアの回想から、語られることのなかったハロルドの真意を悟り、ハロルドの回想から、普通平凡と称されるセレイアの可愛らしさを悟る。とても切ない。なのに、とんでもない勘違い野郎ディルクやらキャラの立…

世界から弾かれたふたりがゆっくりと運命を育てる物語

この作品のヒーローとマリーアはふたりとも、世界に憎まれ、弾かれた人間だった。 かつて誰からも必要とされていなかった孤独と苦しみが、ふたりを寄り添わせたきっかけではあると思う。 だが、状況に押される形であったとしても、確かに自分の意志で道を選…

変形版サトラレ王女※ややネタバレあり

純愛婚~花満つる国の花嫁は愛されすぎて純潔です!?~ (ヴァニラ文庫) 作者:麻生ミカリ ハーパーコリンズ・ジャパン Amazon あらすじ・主な登場人物 トローディの末王女に生まれたエルシーは花の女神の加護を受けた特別な能力を持っている。幼い頃に出会った…

仲良し姉妹にホッとするお話

猫のミア様をもふもふしながら一途に国王を慕うリーゼロッテ。国王として他の令嬢も王妃選考対象にするなど、やや非情にも見える判断をしつつ、やっぱり押せ押せなウォルドは、やや気弱なリーゼロッテにちょうどよいバランスだった。

強いて言うならスルースキルが前世チート級な推し活至上ヒロイン

あらすじ・主な登場人物 感想 本の情報 悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~ (ベリーズ文庫) 作者:百門一新 スターツ出版 Amazon あらすじ・主な登場人物 謎の青い鳥を見かけて、ここが乙女…

ツボを刺激するヒーローに幸あれ

あらすじ・主な登場人物 感想 本の情報 【全1-6セット】氷の瞳を溶かすのは ~冷酷騎士とおざなりの婚約者~【イラスト付】 (ロイヤルキス) 作者:水上涼子 ジュリアンパブリッシング Amazon あらすじ・主な登場人物 弟を庇ったことがきっかけで皇族の不興を…

複雑に縒り合わさった糸のような感情がやがて同じ方向を向き始める物語

人が人を想う気持ちは、ひとつではない。複雑に縒り合わさった糸のような感情が重厚で、非常に満足感のある作品。

せっせと餌付けする令息と素直に餌付けされる令嬢の幸せな執着劇※ややネタバレ感想

人格も見た目も何もかもが違う生まれ変わりで、相手に惹かれる、というシチュエーションには、ある種の説得力が欲しいのだが、アルトゥールがジーナに惚れた最初の理由は「美味しいものを食べるときの幸せそうな顔」。シンプルに欲求に忠実で、強い。

大事なことを伝え合わないままでも、想いだけはずっと繋がっているふたりのお話

本の情報 あらすじ・主な登場人物 感想 夜伽役を命じられた没落令嬢は騎士王子との初恋に殉じたい (夢中文庫プランセ) 作者:マチバリ,緒笠原くえん 夢中文庫 Amazon 本の情報 作者:マチバリ イラスト:緒笠原くえん 出版:夢中文庫/夢中文庫プランセ (2022/…

皇帝陛下のスキャンダル☆ベイビー 逃亡するはずが甘く捕まえられました♡

本の情報 あらすじ・主な登場人物 感想 皇帝陛下のスキャンダル☆ベイビー 逃亡するはずが甘く捕まえられました♡ (蜜猫文庫) 作者:藍杜雫,天路ゆうつづ 竹書房 Amazon 本の情報 作者:藍杜雫 イラスト:天路ゆうつづ 出版:竹書房/蜜猫文庫 (2020/8/21) あら…

ポジティブ"ヤンデレ"ヒーローが公爵令嬢の孤独を救う

感想:オーレリアを更に何重にも輪を掛けた愛で抱き潰す婚約者のシリルは、割と前半から終盤にかけて元気に明るくポジティブ"ヤンデレ"し放題である。 だが、転生という秘密を抱えるオーレリアの寂しさを察し、彼女の言葉に耳を傾けて全肯定してくれる優しさ…

推し心一点突破ヒロインの安全定点っぷり

大好きだった推しキャラの義兄を闇落ちさせないためにマリアンナが取る方法はただひとつ「仲良くなる」こと。それ以外には、ストーリーにメタ的干渉しようとすることもなく、ただ義兄のそばですくすくと健やかに成長していく。だが、心配はいらない。何せこ…

前世塩対応だった元夫が今世は溺愛モードで暴走しています

継母の策略のせいで婚約破棄された伯爵令嬢ノイリエは、気分転換に母親の親戚を頼って隣国のアンヴェル王国へ渡る。そこで出会った公爵にいきなり求婚されてしまう。

アンシェーゼ皇家物語: 1 仮初め寵妃のプライド

ヴィアの父はアンシェーゼの現皇帝ではない。母親が無理やり側妃とされた際に一緒に連れてこられ、養女(第四皇女)となったのだ。それから十数年が経ち、母と弟のセルティスとひっそり後宮の片隅で暮らしてきたが、母親が亡くなって五年。血のつながらない養…

語り始めから決して大団円に辿り着けないことが運命づけられたストーリー

あらすじ・主な登場人物 ひとたび向かえば決して戻れないとされている、瘴気に満ちた≪未明の地≫。ウィステリア・イレーネは瘴気に体制がある体質を活かして、謎の多いかの地の研究をしていた。